入浴巡回バス運行にいたる経過 8

この報告書は1995年に(社)三田青年会議所が阪神淡路大震災にさいし活動した「入浴巡回バス」運行の記録である。当時300部のみ作成されたわずか56ページの小冊子ではあるが、世界中から大災害がなくなるときまでの一助になればとネットに再録する。
 誤字脱字の修正を除き原文そのままを掲載する。
 
―入浴巡回バス運行にいたる経過 8―

3、JCの枠を超えて

 前日より、三田市や神戸市北区のボランティアを含めた複合的な組織として活動し始め、ブロックの事業の枠を完全に超え、1ボランティア集団となる。


2月3日(金

・近畿運輸局借り上げ車両の運行が本日より始まる。
 従来の兵庫ブロック(協)、三田市の6台とあわせて合計10台の車両を運行することになる。


2月12日(土)

・神戸ソロプチミストの中内会長を通じて、「加賀温泉入浴ツアー」への取り組みを依頼される。
 神戸市対策本部へ照会したところ三田JCで入浴関係のサービスを行っていると回答されたためらしい。
 さっそく加賀ソロプチミストの矢田会長に連絡をし、前向きに検討する旨を伝えた。

         ——– 中 略 ———–

2月26日

・今回の入浴巡回バスも、27・28日の加賀温泉入浴ツアーにて終了することとなる。
 この間、当青年会議所が中心となって行った「入浴巡回バス」によるボランティア活動を一つの図式としてまとめると次ページの組織図となろう。

 もちろん、誰が中心であったとかということではなく、これだけ多くの団体、個人を集約してボランティア活動を行うことができたという意味で内部的には、大きな成果があったといえる。

 既存メンバーは、ある意味で初めての、また、従来のものとは違った「奉仕活動」を体感し、新入会員は青年会議所の組織力、迅速性に感動するといった点で、今後の青年会議所活動のあり方を考えるよい機会であったと思う。

 今回の大震災に対し我々が今後なにをなすべきであるか、また、全国各地の青年会議所から寄せられた熱い想いに今後どのように応えてゆくべきであるか等々、少なくとも本年度1年間は充分考え、また、活動することが求められている。
 
 三田青年会議所のメンバーが、この活動を通じて、この活動の意義、規模、その他様々なことを、同一の想いをもって語ることができればと思う。

・この「入浴巡回バス」をともに長期間支えてきたみなさん、お疲れさまでした。