阪神大震災支援事業報告書 入浴巡回バス運行にいたる経過 3

この報告書は1995年に(社)三田青年会議所が阪神淡路大震災にさいし活動した「入浴巡回バス」運行の記録である。当時300部のみ作成されたわずか56ページの小冊子ではあるが、世界中から大災害がなくなるときまでの一助になればとネットに再録する。
 誤字脱字の修正を除き原文そのままを掲載する。

―入浴巡回バス運行にいたる経過 3―

1月21日(土)
・入浴サービス実施にあたり、避難場所へ大型バスを直接乗り入れ入浴施設へ搬入する方法がベストと判断し、とりあえずバス10台を仮押さえする。

・独自の情報源として神戸市対策本部の人を確保する。
 物資は全国から集まりだしているが、的確な配送ができず、あるところにはあり、ないところにはない状況であるとのこと。
 またテレビの被災者インタビューで「~がなくて困っている」と流れるとそのものばかりが全国から殺到する状況でもあるとのこと、そして今いちばん必要としているのは現金であると聞き、被災地の混乱と深刻さを痛感する。


1月22日(日)

・三田市対策本部に出向き、避難所の環境改善、救援対策実施の効率性を考慮し避難民の公共施設受け入れを提案するが、県等からの要請もなく、また当面の物資を優先するためと断られる。

・風呂受け入れ先について情報収集する。
 パブリックゴルフ場が休業していると聞き北神戸ゴルフ場へ受け入れについて打診するが、ボイラー故障のため現時点では不可能とのこと。
 他のパブリックに電話するも連絡が取れない。
 そこで神戸市対策本部にその旨要請するが、飲み水もない状況でそこまでは考えていないという返事であった。
 あらためて三田市のゴルフ場に的を絞り三田GCに依頼し検討するとの返事もらう。

・三田市内が買い出し等で被災地からの人が増えだす、また銭湯に行列ができる。

つづく