ロードバイクと妄想

3月13日のロードコース
すずかけ台→嫁ヶ淵→青野ダム1周→下青野公園→母子→永沢寺→乙原→小野→北浦→加茂→嫁ヶ淵→すずかけ台  走行距離45.6km

通算22回目の母子へのヒルクライム

この日は三寒四温の「寒」のほうがめぐってきたようなので、身体を温めるべく母子コースを選んだ。
上まで登ると日陰には雪が残っている。やはり麓とは3~4℃低いように感じる。

山の頂上付近にあるこの地区は、クルマが一般化した今でも、雪が積もれば交通は遮断されかねない。さらにクルマ以前の時代のたいへんさは想像に難くない。

それにしても何故こんな所に人は住んだのだろう?
ふっとそんな疑問が浮かぶ。

もちろん、その起源はもはや霧の向こうに隠れてわからない。
わからないがそうしなければならない理由があったはずだ!と脳が追求する。

敵に追われ山間部に逃げ込んだ・・・のか、そうすると源氏に追われた平家一派か?

いや尊氏に追われた楠正成派か?山崎の合戦で敗れた明智光秀派か?
いやいや、もともと山の民として遠い昔からいた人々なのか・・・・等々そんな妄想を繰り広げる。
そうしているとだらだらと続く長く苦しい登り坂もアッという間に永沢寺前に到着する。

妙なものだ。
ふつう苦しい運動をしているのなら無心になってもいいはずなのに・・・ 無心になる一瞬はあるが、どこからともなく妄想が流れ込んでくる。
どうやら頭は空白にならないように構造化されているようだ。
それも考えればあたり前のことで、私たちは小さい頃から、ある事象や出来事に対しその原因や理由を考える訓練ばかりしてきた。空白にしてはいけないと教えられてきたからだ。
その反動で、ある年齢に達すると宗教に運動に趣味に無心・空白を求めるのかもしれない。

ただ、ロードには妄想が心地よい。    y.ishii